私は「常に全体的に物を見なさい」といつも言っています。原子力についても同じ事が言えます。
以前来日した際に、原爆ドームを見ました。広島の原爆資料館に行った事もあります。実際に被爆者の声も聞かせてもらいました。
原子力を兵器として使うことはこれは望ましいことではない。ただし平和目的に使われるのであれば、別の問題だと思います。
もし、原子力発電の代替案があるならばいいでしょう。水力発電所・ダムを作れば自然に対して何らかの破壊、悪影響を及ぼします。
風力エネルギー・太陽エネルギーというのも十分でないかもしれない。
ここで「十分」というのは、日本や、先進国の「十分」ではなくて、発展途上国に対しても「十分」ではなくてはならない。そうでなければ、貧富の差はますます広がってしまう。むしろ私たちはこれから発展していく国々の事を考えて、方策を考えていくべき。
最終的な決断は専門家の方々が全体的に広い角度から、最大限の注意を持って結論を出されるべきだと考えています。
物事を成す時は、99%の安全性を考えて欲しいが、いくら安全性に対して配慮しても、1%の危険は残ります。100%とは言えないと思います。例えば、車を運転していても1%の危険はあるでしょう。美味しい食事をいただいていても、どこかにリスクはあるかも知れません。少なくとも万全を期して、行っていくことが大切だと思います。
例えば、チェルノブイリは古く、十分な注意をしていなかったから事故が起きました。もしかすると福島原発もここまでの津波を予想していなかったので、こういう状況になったのでは。大切なのは安全策を最大限に考えていくこと。
ただ、原子力発電所はもういらないと、皆さんが決めるなら、それはそれでいいと思います。
ダライ・ラマ14世「原発は必要」(BLOGOS編集部)...BLOGOS(ブロゴス)